- 03/25 ブログ引っ越しました。
- 02/21 イコプ、その人である。
- 01/20 あけましておめでとうございます!
- 12/15 知らフレギャプ問
- 11/28 切り取れ、あの祈る達人クエストを
This is new entry
オンラインゲーム。
それは画面という媒体を通してライブする気持ちが交錯する世界。
古来より、視覚、聴覚を超えた遠隔通信の技術が進化するに連れ、編み出された様々な文明があった。それは文字であり、手紙であり、写真であり、WEBである。
その中で、終末点の一角を担う「MMO」というコミュニケーションの形は、離れた人と人との繋がりをきわめて高度な次元で成り立たせることを可能にした。各々が自己を投影したキャラクターが、アストルティアという異世界の中で息づくように存在し、他者とふれあう。そこには現実と同じように、友が生まれ、愛が育ち、絆が生まれる。ドラゴンクエストは人類が創造神に追いついたという記念碑的証拠であるのかもしれない。
ー俺はその日も、いつものように友と約束の地に集まっていた。
朗らかに語り合う。そこに意義だとか目的は必要とされない(※注1)。ただ集い、語らうこと。夕暮れを「暗くなったな」と苦笑し、日の出を「明るくなったね」と微笑む、そんな関係。その無意がまた本当の意味での友情なのだ
※注1 当日は集合後2時間、経験値0獲得ゴールド0
しかし友情は無意を内包しながらも、決して無力なのではない。むしろそれは強い。心と心が結ばれ合い、同じ方を向いたとき、一人ではとても為し得ないような大きな力を生むことが出来る。
30先生のフレンド集会とやらに向かうことになった我々。先人への敬意を常に忘れない我々4人は、古典的なドラゴンクエストのスタイルを踏襲し、集まった人達に懐郷の念を感じていただこうと、4人1列になって歩いて行くことにした。「ついていく」を繋げることでこのスタイルは可能になる。さあ行こう、新たな絆を探す冒険に。
自信に満ちた足取りで1列に歩く4人。畏れるものなど何一つない。むしろ心の内から溢れ出る自信と力。古来先達達は、このスタイルで幾多の危険と戦い、数多の魔物を葬ってきた。古いをたずね新しきを知る。4人の力が合わされば、怖いものなど何一つ無いのだと実感する。
しかしその時、突然の悲劇が訪れる。
<イーリスがひっかかる>
運命の悪戯、内輪差の悲劇。2番目を歩いていたイーリスがひっかかる。先頭を行くプランは気づかず、どんどんと歩を進める。プランと離れたことによりシステム的にイーリスが走るモードになるが、壁を突き破ることはできない。ただ絶望的にまでむなしく壁に走り続けるイーリス。あまりにも弱く、悲しげなイーリスの悲鳴。後ろの二人はどうすることもできずただ見つめるばかり。
他マップまで出て行ったプランを、しかしあそこにまだいるはずだと信じるように、イーリスは走り続ける。ただ壁にむかって、この壁の向こうにプランがいるはずだと。それはあまりにも悲しい光景だった。泣き叫ぶイーリスを、このままにしておくわけには行かない。俺達は叫んだ。
イコプ「プラン!!!大変だ!!」
ぺけぴー「頼む、戻ってきてくれ、イーリスが・・・イーリスがっ・・・」
プラン「あれ誰も来てない」
最悪の事態に気づいたプランは息急き戻ってきた。涙でいっぱいになったイーリスの顔に、満面の笑みがこぼれる。プラン、戻ってきてくれたー。
そしてついに、4人はまた1列に歩き始めた。一度は引き裂かれかけた絆も、鉄のような我々の信頼関係の前には屈したようだ。4人は再び歩き始める。前以上の強い友情を感じながら。
そして1121、30先生の住む住居にたどり着く。ゆっくりと歩を進める4人。閑静な住宅街に突如現れた異形の4人にざわめく周囲。
ブログミテマスの呪文に追いつめられそうになった俺であったが、ぺけぴーの機転にて俺を見事に匿うことに成功。完全にメタモルフォーゼした俺は心の安寧を取り戻し、無事帰還に成功したのだった。
そうして次に我々が向かった先は、かねてよりの目標であった強ボス退治である。
強ボスは確かに強い、しかし畏れるのはそこではなかった。それよりも怖いのは、むしろ俺たちが強すぎるのではないかという懸念である。かつてこの4人で集う時は、皆口には出さなくとも、常に力をセーブして戦ってきた。その思いが、装備を脱ぎ捨てての戦いであったり、石つぶてのみの戦いであったりという形で表出していたのである。強すぎる
力は時に危険ですらある。きわめて高級な薄いグラスをそっと掴むような繊細さが要求されることもある。今の我々が力を解放してしまったら、あまりにも危険だー。
その懸念を払拭する案は既に提出されていた。それは「足でコントローラー」を操作しようというものだ。手を封印しプレイするということ。それは想像以上に大きな制約になる。丁度よいだろう我々には。そのくらいのハンデがあって、要約本気が出せる。
まず我々は強ボス(イッド)が待つ風車の丘に行った。早速足で操作する。Wiiヌンチャクは固定性が低いため、すぐ横になってしまう。十時キーのほうは捨てて、Wiiヌンチャクだけをなんとか両足で操作。こたつの布団のところに押し付けて固定することで、かろうじて移動ができることを見いだす。お金を預けるまでに10分以上要した。
しかし、丁度いい。
このくらいの制約があってこそ、俺たちの溢れ出る力が暴走するのを止められる。強ボスの前にたどり着くことすら至難の業、壁に向かって激突を繰り返す4人の顔に、しかし不安の表情はみじんも認められなかった。それはおそらく、「俺たち4人なら、何だって出来る」という強い思いがあったからであろう。
重い扉を開く。そこには、3匹の魔物が待ち構えていた。うなづく4人。
いくぞー、お前ら!
無理無理無理無理
一回も俺ホイミできなかったから!スクルトしたのが奇跡だったから!
鉄の友情パワーを持ってしても、手を使ってはいけないと言われたボクサーがどうやって戦える?つまりはそういうことだ。
部屋の前で死体で途方にくれる4人。きちんとした装備の他の強ボス挑戦者達がいぶかしげにザオを唱えてくれた。
「普通に行こう」
普通に行くことになった。
そういえば俺前こいつ全力でやってボロ負けしました普通に行きましょう。
死闘が始まった。しかし力を解放した俺たちに青ざめるのはイッドだった。
危なげなく一瞬で2匹の雑魚を撃破。やはり俺たち4人を止められるものなどいない。
そう、思ったーその時だった。
おそらく戦闘の緊張の糸が途切れたぺけぴーがイーリスさんの写真を撮ることに夢中だったのだろう。嫉妬に荒れ狂うプラン。男女の友情はこういった危険を内包する。しかし、よりによって、それが今起こってしまうなんてー!
あれほどの絆で結ばれてた4人の心が、ばらばらになっていく。
あるものは写真を取り始め、あるものはイッドに背を向け、ある者はパーティに見切りを付け自ら倒そうと爆裂拳を始め、あるものは泣き叫ぶ。こんな、、、こんな簡単に俺たちの絆が失われてしまうなんてー。
この好機を見逃すイッドでは無かった。強力な魔法攻撃を背後にうけ、プランは死んだ。少しも抵抗することなく。それはおそらく、自分自身を許せなかったからであろう。ぺけぴーという友を失ってしまった、自分自身を。
そして次に俺の番だった。唯の僧侶が繰り出す爆裂拳は、あまりにもイッドの前に儚かった。タイガークローを放つプランのたくましい二の腕が、自分の細腕に重なる。なんて頼りない腕だろう。プランの強さを、誰より知っていたのは俺だったのにー。最後に見えたのは、イッドの放つ白い魔術の光だった。
イーリスは最後まで3人に呼びかけていた。「けんからめえええ」「pkp謝って!」と、失われた絆を取り戻そうとしていた。MPが0になるまで回復を続けた彼女は、つまりその倒れる瞬間まで、4人を信じていたのだ。きっと取り戻せる、また4人で、仲良く笑える時が来ると。魔術に焼かれ、倒れた彼女のその手には、上やくそうが握りしめられていた。
ぺけぴーは見た。倒れたプラン、イコプ、イーリスを。そして、彼の中に何かが芽生えた。
倒れる瞬間に俺はぺけぴーに叫んだ。後は頼むと。全身ピンクタイツのMPが切れた旅芸人に、何が出来るのか。そんなことは全く関係がないことだ。ぺけぴー、とにかく、頼む。
吐息まじりにふり絞った友への言葉。
ぺけぴーはもう何も言わなかった。
ただ、イッドを真っ正面にとらえ、棍を振り下ろす。
イッドの魔術を受け、鋭い攻撃に身を引き裂かれようとも、一歩も動こうとしない。
ただ、棍を振り下ろす。その背に、3人の友の思いを背負ってー。
しかし、現実は残酷だ。
後1撃でぺけぴーは死ぬ。その境目が見えた。
ありがとうぺけぴー。もう充分だ。お前の背中から思いは受け取った。
やっぱり俺たちは4人、最高の仲間達だった。この4人で最後を迎えるなら、本望だよ。最後に小さなけんかをしちゃったけど、それもまた俺ららしい最後だったんじゃないか?ありがとうぺけぴー。
安らかにー眠ってくれ。
イッドの一撃が、ぺけぴーに振り下ろされたー。
ぺけぴー、お前・・・!!!!
強ボスの一撃を奇跡のように避けるぺけぴー、そして返す刀で打ち据えるぺけぴーの棍。
その瞬間ー歓喜が爆発した。
強ボスを倒したことで、不思議な魔力で生き返る3人。
ぺけぴーのもとに駆け寄る。さっきまでの諍いなど吹き飛び、子供のように喜ぶ4人。
照れたように笑うプラン。やはり涙をいっぱいに貯めて喜ぶイーリス。男が泣くものかとぐっとこらえる俺。そして親指をたてるぺけぴー。
友情は、形には見えないものだ。
しかしそこには確かに存在していて、確かに強い力となる。
アストルティアという電子の仮想世界に於いても、それはまた然り。
絆が奇跡を起こした夜。いや、それは奇跡なんてものではなくて、必然のことだったのかもしれない。
裸同然で橙色の名前を背負い、ボス部屋の前から出た4人。不審気に見つめる他の挑戦者達。
俺は彼らに言ってやった。
「今この4人で、強ボス倒してきたんだ。最高の、4人で」
何のことだかわからない、とぽかんとした表情の挑戦者達を尻目に、俺たちは顔を見合わせ、笑った。
P.S.
プランとぺけぴーもこのこと記事にしてます。
3人の記事のテンションが違いすぎてウケる。
最後に書くのって相変わらずかきにくぃぃぃけどあれだ写真とか使えるのいいね。
(勝手に写真かりたよ!)
それは画面という媒体を通してライブする気持ちが交錯する世界。
古来より、視覚、聴覚を超えた遠隔通信の技術が進化するに連れ、編み出された様々な文明があった。それは文字であり、手紙であり、写真であり、WEBである。
その中で、終末点の一角を担う「MMO」というコミュニケーションの形は、離れた人と人との繋がりをきわめて高度な次元で成り立たせることを可能にした。各々が自己を投影したキャラクターが、アストルティアという異世界の中で息づくように存在し、他者とふれあう。そこには現実と同じように、友が生まれ、愛が育ち、絆が生まれる。ドラゴンクエストは人類が創造神に追いついたという記念碑的証拠であるのかもしれない。
ー俺はその日も、いつものように友と約束の地に集まっていた。
朗らかに語り合う。そこに意義だとか目的は必要とされない(※注1)。ただ集い、語らうこと。夕暮れを「暗くなったな」と苦笑し、日の出を「明るくなったね」と微笑む、そんな関係。その無意がまた本当の意味での友情なのだ
※注1 当日は集合後2時間、経験値0獲得ゴールド0
しかし友情は無意を内包しながらも、決して無力なのではない。むしろそれは強い。心と心が結ばれ合い、同じ方を向いたとき、一人ではとても為し得ないような大きな力を生むことが出来る。
30先生のフレンド集会とやらに向かうことになった我々。先人への敬意を常に忘れない我々4人は、古典的なドラゴンクエストのスタイルを踏襲し、集まった人達に懐郷の念を感じていただこうと、4人1列になって歩いて行くことにした。「ついていく」を繋げることでこのスタイルは可能になる。さあ行こう、新たな絆を探す冒険に。
自信に満ちた足取りで1列に歩く4人。畏れるものなど何一つない。むしろ心の内から溢れ出る自信と力。古来先達達は、このスタイルで幾多の危険と戦い、数多の魔物を葬ってきた。古いをたずね新しきを知る。4人の力が合わされば、怖いものなど何一つ無いのだと実感する。
しかしその時、突然の悲劇が訪れる。
<イーリスがひっかかる>
運命の悪戯、内輪差の悲劇。2番目を歩いていたイーリスがひっかかる。先頭を行くプランは気づかず、どんどんと歩を進める。プランと離れたことによりシステム的にイーリスが走るモードになるが、壁を突き破ることはできない。ただ絶望的にまでむなしく壁に走り続けるイーリス。あまりにも弱く、悲しげなイーリスの悲鳴。後ろの二人はどうすることもできずただ見つめるばかり。
他マップまで出て行ったプランを、しかしあそこにまだいるはずだと信じるように、イーリスは走り続ける。ただ壁にむかって、この壁の向こうにプランがいるはずだと。それはあまりにも悲しい光景だった。泣き叫ぶイーリスを、このままにしておくわけには行かない。俺達は叫んだ。
イコプ「プラン!!!大変だ!!」
ぺけぴー「頼む、戻ってきてくれ、イーリスが・・・イーリスがっ・・・」
プラン「あれ誰も来てない」
最悪の事態に気づいたプランは息急き戻ってきた。涙でいっぱいになったイーリスの顔に、満面の笑みがこぼれる。プラン、戻ってきてくれたー。
そしてついに、4人はまた1列に歩き始めた。一度は引き裂かれかけた絆も、鉄のような我々の信頼関係の前には屈したようだ。4人は再び歩き始める。前以上の強い友情を感じながら。
そして1121、30先生の住む住居にたどり着く。ゆっくりと歩を進める4人。閑静な住宅街に突如現れた異形の4人にざわめく周囲。
ブログミテマスの呪文に追いつめられそうになった俺であったが、ぺけぴーの機転にて俺を見事に匿うことに成功。完全にメタモルフォーゼした俺は心の安寧を取り戻し、無事帰還に成功したのだった。
そうして次に我々が向かった先は、かねてよりの目標であった強ボス退治である。
強ボスは確かに強い、しかし畏れるのはそこではなかった。それよりも怖いのは、むしろ俺たちが強すぎるのではないかという懸念である。かつてこの4人で集う時は、皆口には出さなくとも、常に力をセーブして戦ってきた。その思いが、装備を脱ぎ捨てての戦いであったり、石つぶてのみの戦いであったりという形で表出していたのである。強すぎる
力は時に危険ですらある。きわめて高級な薄いグラスをそっと掴むような繊細さが要求されることもある。今の我々が力を解放してしまったら、あまりにも危険だー。
その懸念を払拭する案は既に提出されていた。それは「足でコントローラー」を操作しようというものだ。手を封印しプレイするということ。それは想像以上に大きな制約になる。丁度よいだろう我々には。そのくらいのハンデがあって、要約本気が出せる。
まず我々は強ボス(イッド)が待つ風車の丘に行った。早速足で操作する。Wiiヌンチャクは固定性が低いため、すぐ横になってしまう。十時キーのほうは捨てて、Wiiヌンチャクだけをなんとか両足で操作。こたつの布団のところに押し付けて固定することで、かろうじて移動ができることを見いだす。お金を預けるまでに10分以上要した。
しかし、丁度いい。
このくらいの制約があってこそ、俺たちの溢れ出る力が暴走するのを止められる。強ボスの前にたどり着くことすら至難の業、壁に向かって激突を繰り返す4人の顔に、しかし不安の表情はみじんも認められなかった。それはおそらく、「俺たち4人なら、何だって出来る」という強い思いがあったからであろう。
重い扉を開く。そこには、3匹の魔物が待ち構えていた。うなづく4人。
いくぞー、お前ら!
無理無理無理無理
一回も俺ホイミできなかったから!スクルトしたのが奇跡だったから!
鉄の友情パワーを持ってしても、手を使ってはいけないと言われたボクサーがどうやって戦える?つまりはそういうことだ。
部屋の前で死体で途方にくれる4人。きちんとした装備の他の強ボス挑戦者達がいぶかしげにザオを唱えてくれた。
「普通に行こう」
普通に行くことになった。
そういえば俺前こいつ全力でやってボロ負けしました普通に行きましょう。
死闘が始まった。しかし力を解放した俺たちに青ざめるのはイッドだった。
危なげなく一瞬で2匹の雑魚を撃破。やはり俺たち4人を止められるものなどいない。
そう、思ったーその時だった。
おそらく戦闘の緊張の糸が途切れたぺけぴーがイーリスさんの写真を撮ることに夢中だったのだろう。嫉妬に荒れ狂うプラン。男女の友情はこういった危険を内包する。しかし、よりによって、それが今起こってしまうなんてー!
あれほどの絆で結ばれてた4人の心が、ばらばらになっていく。
あるものは写真を取り始め、あるものはイッドに背を向け、ある者はパーティに見切りを付け自ら倒そうと爆裂拳を始め、あるものは泣き叫ぶ。こんな、、、こんな簡単に俺たちの絆が失われてしまうなんてー。
この好機を見逃すイッドでは無かった。強力な魔法攻撃を背後にうけ、プランは死んだ。少しも抵抗することなく。それはおそらく、自分自身を許せなかったからであろう。ぺけぴーという友を失ってしまった、自分自身を。
そして次に俺の番だった。唯の僧侶が繰り出す爆裂拳は、あまりにもイッドの前に儚かった。タイガークローを放つプランのたくましい二の腕が、自分の細腕に重なる。なんて頼りない腕だろう。プランの強さを、誰より知っていたのは俺だったのにー。最後に見えたのは、イッドの放つ白い魔術の光だった。
イーリスは最後まで3人に呼びかけていた。「けんからめえええ」「pkp謝って!」と、失われた絆を取り戻そうとしていた。MPが0になるまで回復を続けた彼女は、つまりその倒れる瞬間まで、4人を信じていたのだ。きっと取り戻せる、また4人で、仲良く笑える時が来ると。魔術に焼かれ、倒れた彼女のその手には、上やくそうが握りしめられていた。
ぺけぴーは見た。倒れたプラン、イコプ、イーリスを。そして、彼の中に何かが芽生えた。
倒れる瞬間に俺はぺけぴーに叫んだ。後は頼むと。全身ピンクタイツのMPが切れた旅芸人に、何が出来るのか。そんなことは全く関係がないことだ。ぺけぴー、とにかく、頼む。
吐息まじりにふり絞った友への言葉。
ぺけぴーはもう何も言わなかった。
ただ、イッドを真っ正面にとらえ、棍を振り下ろす。
イッドの魔術を受け、鋭い攻撃に身を引き裂かれようとも、一歩も動こうとしない。
ただ、棍を振り下ろす。その背に、3人の友の思いを背負ってー。
しかし、現実は残酷だ。
後1撃でぺけぴーは死ぬ。その境目が見えた。
ありがとうぺけぴー。もう充分だ。お前の背中から思いは受け取った。
やっぱり俺たちは4人、最高の仲間達だった。この4人で最後を迎えるなら、本望だよ。最後に小さなけんかをしちゃったけど、それもまた俺ららしい最後だったんじゃないか?ありがとうぺけぴー。
安らかにー眠ってくれ。
イッドの一撃が、ぺけぴーに振り下ろされたー。
ぺけぴー、お前・・・!!!!
強ボスの一撃を奇跡のように避けるぺけぴー、そして返す刀で打ち据えるぺけぴーの棍。
その瞬間ー歓喜が爆発した。
強ボスを倒したことで、不思議な魔力で生き返る3人。
ぺけぴーのもとに駆け寄る。さっきまでの諍いなど吹き飛び、子供のように喜ぶ4人。
照れたように笑うプラン。やはり涙をいっぱいに貯めて喜ぶイーリス。男が泣くものかとぐっとこらえる俺。そして親指をたてるぺけぴー。
友情は、形には見えないものだ。
しかしそこには確かに存在していて、確かに強い力となる。
アストルティアという電子の仮想世界に於いても、それはまた然り。
絆が奇跡を起こした夜。いや、それは奇跡なんてものではなくて、必然のことだったのかもしれない。
裸同然で橙色の名前を背負い、ボス部屋の前から出た4人。不審気に見つめる他の挑戦者達。
俺は彼らに言ってやった。
「今この4人で、強ボス倒してきたんだ。最高の、4人で」
何のことだかわからない、とぽかんとした表情の挑戦者達を尻目に、俺たちは顔を見合わせ、笑った。
P.S.
プランとぺけぴーもこのこと記事にしてます。
3人の記事のテンションが違いすぎてウケる。
最後に書くのって相変わらずかきにくぃぃぃけどあれだ写真とか使えるのいいね。
(勝手に写真かりたよ!)
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COMMENT
無題
いい話だ~。他2Pの記事を読んで結果は分かっているのにもかかわらず・・・。・゚・(ノ∀`)・゚・。
泣いちゃいましたよ。涙腺弱いんです。勘弁してください。
ってか、いつイーリスさんの好感度さがってたの?
私の中ではいつも最高MAXですよ?
泣いちゃいましたよ。涙腺弱いんです。勘弁してください。
ってか、いつイーリスさんの好感度さがってたの?
私の中ではいつも最高MAXですよ?
>シオンさん
こんぬづわ!家まで来てくださってありがとうです!あの時迷宮にチームで行くところだったので、あんまりお話もできなくてすみませぬー!!
仲間って大事ですよね・・・強烈な人ばかり集まってきていますが・・・類は友を呼ぶのにおかしいです僕だけ常識人すぎて怖い
仲間って大事ですよね・・・強烈な人ばかり集まってきていますが・・・類は友を呼ぶのにおかしいです僕だけ常識人すぎて怖い