- 03/25 ブログ引っ越しました。
- 02/21 イコプ、その人である。
- 01/20 あけましておめでとうございます!
- 12/15 知らフレギャプ問
- 11/28 切り取れ、あの祈る達人クエストを
This is new entry
前回までのあらすじ
チームメイトを犠牲にした独りよがりなプレイに批判が集まるダルビッシュ。業を煮やした監督は、ダルビッシュに試練を与えた。なんとそれは、9人対1人の過酷な野球だった。キャッチャーすらいない厳しい戦いの中、ダルビッシュはチームメイトの大切さに気付き始める。「これが、チームの力、、、」試合は67対59の壮絶な乱打戦となるも、ついに最終回を迎える。激戦の果てに、ダルビッシュは一体何を見るのかー!
「もう、足が動かない…」
男は、パンパンに腫れあがった両の太ももを、握りしめた拳で何度も打ちたたいた。
足はまるで自分のものではないかのように、意志に反して動かない。
回路がショートしたロボットのように、ただびくびくと痙攣を繰り返していた。
まさに、立っているのがやっとの状態であった。
「次が、最後ー。これで決まる」
男が見つめる先には、仁王のような渋面で、こちらにまっすぐに構えるピッチャーがいる。ダルビッシュ有。誰もが認める、現役最高峰のメジャーリーガーだ。彼の激しい息遣いに呼応するかのように、マウンドは熱に揺らいでいた。もう100球以上投げながら、まったくその球威は衰える気配がない。キャッチャーの不在を補うため、当初はスローボールを投げていた彼も、試合中盤から、全力投球を後ろの壁に跳ね返して捕球する作戦に変更した。これにより格段にコントロールは増し、失点も止まったのだ。男は、最後の投球に備え構えるピッチャーを見つめながら、つぶやいた。
「母さん、俺に万が一があったら、魚神は頼むぞ」
男の名は村林道雄。
肉屋「魚神」の主人である。
高校を卒業後、すぐに「魚神」を開いた彼は、「魚屋と見せかけて肉屋」という独自の営業戦略を展開し、魚神を育て上げてきた。来月には、念願の第二店舗を東京に開くことになっている。
村役員の吉田さんに「今度の子供会の野球大会で、審判をやってくれないか」と頼まれたときは、正直閉口した。何せ、自分には野球の経験はない。テレビで時折見る程度で、ルールこそおおむね理解しているつもりながら、審判が務まるとはとても思えなかった。
「なあに、子供会の小さな大会だ。そんなに難しいことは必要ない」
吉田さんのその言葉と、最近の仕事の忙しさにかまけて商店街の掃除当番に参加できていないという負い目も手伝って、審判を引き受けることにした。
しかし、まさかこんなことになるとは想像もしていなかった。
ダルビッシュの全力投球は、まさに凶器であった。
小柄な村林にとって、渾身のストレートの軌道は正確に自分の股間めがけたものであった。
運動などしたことがなかった村林の服装は、ユニクロで買ったスウェット上下という薄着である。当然子供会のイベントであるからして、体を守る防具などなかった。
そんな中、150㎞を超える剛速球が、自らの股間めがけて寸分の互いもなく飛んでくる。爆発的な勢いで。見たこともないような速さの硬球を、彼は恐怖と、生きたいという本能だけを糧に、これまで100球以上避けてきたのだ。
しかし限界だった。
足がもう動かない。あれほど早く感じた、ダルビッシュの投球モーションが、今はスローモーションのように見えた。うなるような全身の筋肉を、すべて一本のバネに変えるような、芸術的な投球動作。体中に蓄えられたエネルギーが、足から、肩、腕と集まり、そして指先を通じて、爆発するように球にこめられる。吹き飛ぶように発射されるその硬球が、寸分の違いもなく、自らの股間に吸い込まれてきた。
死を、覚悟した。
その瞬間、走馬灯のように、いろいろな想い出が脳裏を駆け巡った。
妻良子との出会い。長男、魚吉の出産。初めての家族旅行。裕福ではなかったけれど、笑顔の絶えない、幸せな家庭だった。
(良子…魚吉…、幸せに、なれよ)
村林の目に涙が、光った。村林はすべてを覚悟したかのように、目を静かに閉じた。
165㎞/hを超える、ダルビッシュの最後のストレートがバッターボックスを越えてー。
まさにその時だった。
カキーン
乾いた、木製のバットの音が、響き渡った。
美しい放物線を描き、白球は公園のはるか彼方に消えていった。
静寂が訪れる。応援していた家族たちも、、白球の消えた先をじっと見つめるダルビッシュも、そして呆けたように立ちすくむ村林も、誰一人言葉を発することができなかった。
そんな中、ゆっくりと、1塁に向かって走り出す子供がいた。
その子供は走りながら、野球帽をぐいとかぶりなおし、ホームを振り返る。その野球帽は、小学校1年生になったそのときに、父から買ってもらった宝物だった。
そう、魚吉にとって、はじめての父からのプレゼントだったのだ。
魚吉は叫んだ。
「父さん!!ホームランだよ!!」
村林はようやくその時、すべてを理解した。
恐怖のあまり、自分の子供がバッターボックスに入っていることすら気づいてはいなかったのだ。そして今、その自分の子供が、自分の命を救ったことを知ったのだった。
「魚吉、、、、お前っ、、お前!!」
村林は審判であることも忘れ、魚吉に向かって走り出した。
魚吉も、2塁から3塁に向かうことをやめ、村林の胸に飛び込んでいく。
二人はマウンドで抱き合った。
「父さん…!」
「魚吉!魚吉!」
ぱち、、、ぱち、、、、ぱち、、、ぱちぱちぱち
拍手を始めたのは、ダルビッシュだった。
呼応して、応援していた家族たちも、そこにいる者たちすべてが拍手を送る。
全員、総立ちだ。
鳴りやまぬ拍手の中、ダルビッシュは二人に言った。
「今日は、本当にありがとうございました。完敗です。僕が、間違っていました」
「ダルビッシュさん」
「僕は今まで、野球は一人でやるものだと思っていた。たとえチームがあるとしても、マウンド上ではずっと一人。自分の力だけが頼りだと思っていた。でも違った。メジャーで戦う私も、あなたたちというチームを前にして、そして家族の愛を前にして、到底一人の力ではかなわないことを知ったのです」
「ダルビッシュ兄ちゃんも、強かったで!」
「はは、ありがとう坊や。坊や、名前は何というんだい」
「魚吉!僕、魚吉だよ!」
「魚吉か、、、いいスイングだった。メジャーで、待ってるよ」
ダルビッシュはそう言うと、静かにマウンドを去った。
翌年、魔球魚吉を完成させた彼は、30勝0敗という驚異的なシーズン記録を打ち立てることになるがー。
それはまた、別の話である。
完
ということで、ソロでレンジャークエをやることにしましたので、まずは何よりも見た目が大事です。
レンジャーたるもの、レンジャーにふさわしい恰好が必要です。
レンジャーってそもそも何かよくわかりませんが、昔こたつさんが「森を守りたい」とか言いながらレンジャーをやっていたような記憶があるので、きっと森を守るような自然保護的な職業であることは間違いありません。
ということで、森をいかにも守りそうな恰好になりました。
どーん。
物凄い森守りそうです。
動物を愛する気持ちをヒツジの頭で再現し、野生を無法者のベストが表現する。
ズボンはなんか野生っぽい色をした装備でばっちり決め、森の戦いといえば弓だろうということで森っぽい弓を装備。完全にレンジャー。おしむらくは足装備がなかったのでカジノバニーヒールになっているということですがバニーはウサギということを考えるとなんら矛盾はありません。
レンジャー協会はカミハルムイにあったことは覚えていましたので、まずカミハルムイに向かいました。当然、本気でクエストをやるにあたって、攻略サイトなどは一つも見ない所存ですので、どこに行けばいいとかはまったくわかりません。
宿に泊まって、完全回復し、万全の体制で挑むことにしました。
この宿すごいですね宿に入ると店員の隣にいきなり寝床があって、寝てる間中フウキさんに寝姿を見続けられるという。
いざ、レンジャー本部に行きますと、やはりイベント開始はここのようです。
どうやら30以上に成長したようですねって、すみませんもう80になってまして何だかこんな年になるまでここに来なくてごめんなさいという気分です。
そりゃあもうそうでしょうよなんたって80レベルですからね。
精霊の力が30で満ちているとしたらもうかなり溢れまくってるくらいになっているはずです。精霊どばどば状態ですよ僕はもう完全に整ってますよミズヒキさん。今なら森守るどころか冥王くらい倒せちゃいそうです。ていうかむしろ倒しました。さあ私に使命をください!!!
なんかミズヒキさんは私のあふれ出る精霊力に圧倒されたのか、森の中でも最強の森とよばれ恐れられるモリナガ?モモリア?なんかそんな感じの名前の大森林を守るという使命を授けてくれました。昔何かで行った記憶では、あの森は確かものすごいでかかった記憶があります。
さすがミズヒキさん、このおそらくレンジャーの中でも最重要拠点とされるモリナガこそ私にふさわしいと感じられたようですね。胸が高鳴ります。さっそく向かうことにしました。いったいどんな冒険が待ち受けているんでしょう。
次回 モリナガ大森林でイコプが見たものはー!
驚きと感動が交錯する!それいけレンジャー!イコプさん!
次回もお楽しみに!
続く
チームメイトを犠牲にした独りよがりなプレイに批判が集まるダルビッシュ。業を煮やした監督は、ダルビッシュに試練を与えた。なんとそれは、9人対1人の過酷な野球だった。キャッチャーすらいない厳しい戦いの中、ダルビッシュはチームメイトの大切さに気付き始める。「これが、チームの力、、、」試合は67対59の壮絶な乱打戦となるも、ついに最終回を迎える。激戦の果てに、ダルビッシュは一体何を見るのかー!
「もう、足が動かない…」
男は、パンパンに腫れあがった両の太ももを、握りしめた拳で何度も打ちたたいた。
足はまるで自分のものではないかのように、意志に反して動かない。
回路がショートしたロボットのように、ただびくびくと痙攣を繰り返していた。
まさに、立っているのがやっとの状態であった。
「次が、最後ー。これで決まる」
男が見つめる先には、仁王のような渋面で、こちらにまっすぐに構えるピッチャーがいる。ダルビッシュ有。誰もが認める、現役最高峰のメジャーリーガーだ。彼の激しい息遣いに呼応するかのように、マウンドは熱に揺らいでいた。もう100球以上投げながら、まったくその球威は衰える気配がない。キャッチャーの不在を補うため、当初はスローボールを投げていた彼も、試合中盤から、全力投球を後ろの壁に跳ね返して捕球する作戦に変更した。これにより格段にコントロールは増し、失点も止まったのだ。男は、最後の投球に備え構えるピッチャーを見つめながら、つぶやいた。
「母さん、俺に万が一があったら、魚神は頼むぞ」
男の名は村林道雄。
肉屋「魚神」の主人である。
高校を卒業後、すぐに「魚神」を開いた彼は、「魚屋と見せかけて肉屋」という独自の営業戦略を展開し、魚神を育て上げてきた。来月には、念願の第二店舗を東京に開くことになっている。
村役員の吉田さんに「今度の子供会の野球大会で、審判をやってくれないか」と頼まれたときは、正直閉口した。何せ、自分には野球の経験はない。テレビで時折見る程度で、ルールこそおおむね理解しているつもりながら、審判が務まるとはとても思えなかった。
「なあに、子供会の小さな大会だ。そんなに難しいことは必要ない」
吉田さんのその言葉と、最近の仕事の忙しさにかまけて商店街の掃除当番に参加できていないという負い目も手伝って、審判を引き受けることにした。
しかし、まさかこんなことになるとは想像もしていなかった。
ダルビッシュの全力投球は、まさに凶器であった。
小柄な村林にとって、渾身のストレートの軌道は正確に自分の股間めがけたものであった。
運動などしたことがなかった村林の服装は、ユニクロで買ったスウェット上下という薄着である。当然子供会のイベントであるからして、体を守る防具などなかった。
そんな中、150㎞を超える剛速球が、自らの股間めがけて寸分の互いもなく飛んでくる。爆発的な勢いで。見たこともないような速さの硬球を、彼は恐怖と、生きたいという本能だけを糧に、これまで100球以上避けてきたのだ。
しかし限界だった。
足がもう動かない。あれほど早く感じた、ダルビッシュの投球モーションが、今はスローモーションのように見えた。うなるような全身の筋肉を、すべて一本のバネに変えるような、芸術的な投球動作。体中に蓄えられたエネルギーが、足から、肩、腕と集まり、そして指先を通じて、爆発するように球にこめられる。吹き飛ぶように発射されるその硬球が、寸分の違いもなく、自らの股間に吸い込まれてきた。
死を、覚悟した。
その瞬間、走馬灯のように、いろいろな想い出が脳裏を駆け巡った。
妻良子との出会い。長男、魚吉の出産。初めての家族旅行。裕福ではなかったけれど、笑顔の絶えない、幸せな家庭だった。
(良子…魚吉…、幸せに、なれよ)
村林の目に涙が、光った。村林はすべてを覚悟したかのように、目を静かに閉じた。
165㎞/hを超える、ダルビッシュの最後のストレートがバッターボックスを越えてー。
まさにその時だった。
カキーン
乾いた、木製のバットの音が、響き渡った。
美しい放物線を描き、白球は公園のはるか彼方に消えていった。
静寂が訪れる。応援していた家族たちも、、白球の消えた先をじっと見つめるダルビッシュも、そして呆けたように立ちすくむ村林も、誰一人言葉を発することができなかった。
そんな中、ゆっくりと、1塁に向かって走り出す子供がいた。
その子供は走りながら、野球帽をぐいとかぶりなおし、ホームを振り返る。その野球帽は、小学校1年生になったそのときに、父から買ってもらった宝物だった。
そう、魚吉にとって、はじめての父からのプレゼントだったのだ。
魚吉は叫んだ。
「父さん!!ホームランだよ!!」
村林はようやくその時、すべてを理解した。
恐怖のあまり、自分の子供がバッターボックスに入っていることすら気づいてはいなかったのだ。そして今、その自分の子供が、自分の命を救ったことを知ったのだった。
「魚吉、、、、お前っ、、お前!!」
村林は審判であることも忘れ、魚吉に向かって走り出した。
魚吉も、2塁から3塁に向かうことをやめ、村林の胸に飛び込んでいく。
二人はマウンドで抱き合った。
「父さん…!」
「魚吉!魚吉!」
ぱち、、、ぱち、、、、ぱち、、、ぱちぱちぱち
拍手を始めたのは、ダルビッシュだった。
呼応して、応援していた家族たちも、そこにいる者たちすべてが拍手を送る。
全員、総立ちだ。
鳴りやまぬ拍手の中、ダルビッシュは二人に言った。
「今日は、本当にありがとうございました。完敗です。僕が、間違っていました」
「ダルビッシュさん」
「僕は今まで、野球は一人でやるものだと思っていた。たとえチームがあるとしても、マウンド上ではずっと一人。自分の力だけが頼りだと思っていた。でも違った。メジャーで戦う私も、あなたたちというチームを前にして、そして家族の愛を前にして、到底一人の力ではかなわないことを知ったのです」
「ダルビッシュ兄ちゃんも、強かったで!」
「はは、ありがとう坊や。坊や、名前は何というんだい」
「魚吉!僕、魚吉だよ!」
「魚吉か、、、いいスイングだった。メジャーで、待ってるよ」
ダルビッシュはそう言うと、静かにマウンドを去った。
翌年、魔球魚吉を完成させた彼は、30勝0敗という驚異的なシーズン記録を打ち立てることになるがー。
それはまた、別の話である。
完
ということで、ソロでレンジャークエをやることにしましたので、まずは何よりも見た目が大事です。
レンジャーたるもの、レンジャーにふさわしい恰好が必要です。
レンジャーってそもそも何かよくわかりませんが、昔こたつさんが「森を守りたい」とか言いながらレンジャーをやっていたような記憶があるので、きっと森を守るような自然保護的な職業であることは間違いありません。
ということで、森をいかにも守りそうな恰好になりました。
どーん。
物凄い森守りそうです。
動物を愛する気持ちをヒツジの頭で再現し、野生を無法者のベストが表現する。
ズボンはなんか野生っぽい色をした装備でばっちり決め、森の戦いといえば弓だろうということで森っぽい弓を装備。完全にレンジャー。おしむらくは足装備がなかったのでカジノバニーヒールになっているということですがバニーはウサギということを考えるとなんら矛盾はありません。
レンジャー協会はカミハルムイにあったことは覚えていましたので、まずカミハルムイに向かいました。当然、本気でクエストをやるにあたって、攻略サイトなどは一つも見ない所存ですので、どこに行けばいいとかはまったくわかりません。
宿に泊まって、完全回復し、万全の体制で挑むことにしました。
この宿すごいですね宿に入ると店員の隣にいきなり寝床があって、寝てる間中フウキさんに寝姿を見続けられるという。
いざ、レンジャー本部に行きますと、やはりイベント開始はここのようです。
どうやら30以上に成長したようですねって、すみませんもう80になってまして何だかこんな年になるまでここに来なくてごめんなさいという気分です。
そりゃあもうそうでしょうよなんたって80レベルですからね。
精霊の力が30で満ちているとしたらもうかなり溢れまくってるくらいになっているはずです。精霊どばどば状態ですよ僕はもう完全に整ってますよミズヒキさん。今なら森守るどころか冥王くらい倒せちゃいそうです。ていうかむしろ倒しました。さあ私に使命をください!!!
なんかミズヒキさんは私のあふれ出る精霊力に圧倒されたのか、森の中でも最強の森とよばれ恐れられるモリナガ?モモリア?なんかそんな感じの名前の大森林を守るという使命を授けてくれました。昔何かで行った記憶では、あの森は確かものすごいでかかった記憶があります。
さすがミズヒキさん、このおそらくレンジャーの中でも最重要拠点とされるモリナガこそ私にふさわしいと感じられたようですね。胸が高鳴ります。さっそく向かうことにしました。いったいどんな冒険が待ち受けているんでしょう。
次回 モリナガ大森林でイコプが見たものはー!
驚きと感動が交錯する!それいけレンジャー!イコプさん!
次回もお楽しみに!
続く
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COMMENT
無題
>よっぺいさん
ニヤニヤしていただいてありがとうございます!私も書いてるときはもうニヤニヤですよー!いえ本当は物凄い真顔です。社会人として何となく合わせなきゃみたいな癖がつい出てしまいましたすみません。
ニヤニヤしていただいてありがとうございます!私も書いてるときはもうニヤニヤですよー!いえ本当は物凄い真顔です。社会人として何となく合わせなきゃみたいな癖がつい出てしまいましたすみません。
無題
>通りすがるさん
えっ子供会って金属バットが主流なんですか?子供って非力だから木製くらいじゃないと持てないのかと思ってました。まあお分かりの通り野球とか一ミリもやったことがないので全てはイメージです。想像力って大事ですよね。
えっ子供会って金属バットが主流なんですか?子供って非力だから木製くらいじゃないと持てないのかと思ってました。まあお分かりの通り野球とか一ミリもやったことがないので全てはイメージです。想像力って大事ですよね。
無題
>のなめさん
良子は公園の片隅に立っていた
「ほら、行かなくていいの?」
主婦友の保美さんが背中を押したが、何だか恥ずかしい気がした。でも、こんな事、めったにないことだから。
良子は意を決して、歩き始めた。
そして帰り支度をしていたダルビッシュの正面に立つと、言った。
「一球、投げてください」
ダルビッシュは戸惑うように良子を見つめたが、すぐに気づいた。良子の両の手に残る血豆の数に。これは数千、数万という素振りの証拠である。
「奥さん、本気で行きます」
「ありがとう」
良子は公園の片隅に立っていた
「ほら、行かなくていいの?」
主婦友の保美さんが背中を押したが、何だか恥ずかしい気がした。でも、こんな事、めったにないことだから。
良子は意を決して、歩き始めた。
そして帰り支度をしていたダルビッシュの正面に立つと、言った。
「一球、投げてください」
ダルビッシュは戸惑うように良子を見つめたが、すぐに気づいた。良子の両の手に残る血豆の数に。これは数千、数万という素振りの証拠である。
「奥さん、本気で行きます」
「ありがとう」
>のなめさん
ダルビッシュは敢えてストレートは選ばなかった。今期最高の結果を残したのは、メジャーリーガー達をして「えげつない」とまで言わしめた、高速スライダーのおかげであった。
体感では90度近く曲がると言われるその決め玉こそ、良子にはふさわしいと思ったのだ。
「行きますよ、良子さん!」
「はい!」
170kmを超える高速スライダーが、良子の背中を超えるのではないかという角度で飛び出し、そして何かに弾かれたかのように曲がった。
ほぼ真横から飛んでくるようなその白球を、良子はしかし、確実に捉えていた。
一閃。
そんな言葉がふさわしいスイングだった。まるで磨き抜かれた武芸の達人の居合いのように、初動はもはや目で負う事は不可能だった。
音速を超えたバットが、硬球の真芯を捉えるやいなや、ボールはダルビッシュの頭をまっすぐに超え、星の彼方に飛んでいった。
音は後からついてきた。
パンというような、不思議な音。それはジェット戦闘機が音速を超えた時に発する、破裂音と同じだった。
瞬間、バッターボックスを中心に、巨大な爆発がおこった。大地は綺麗な球状にめり込み、人、物、全ては衝撃に吹き飛んだ。
後にこの秘技は「スイング・オブ・アトミックボム」と名付けられ、魚吉がメジャーにて4000本というホームランを打ち立てる原動力となったのであったー。
完
体感では90度近く曲がると言われるその決め玉こそ、良子にはふさわしいと思ったのだ。
「行きますよ、良子さん!」
「はい!」
170kmを超える高速スライダーが、良子の背中を超えるのではないかという角度で飛び出し、そして何かに弾かれたかのように曲がった。
ほぼ真横から飛んでくるようなその白球を、良子はしかし、確実に捉えていた。
一閃。
そんな言葉がふさわしいスイングだった。まるで磨き抜かれた武芸の達人の居合いのように、初動はもはや目で負う事は不可能だった。
音速を超えたバットが、硬球の真芯を捉えるやいなや、ボールはダルビッシュの頭をまっすぐに超え、星の彼方に飛んでいった。
音は後からついてきた。
パンというような、不思議な音。それはジェット戦闘機が音速を超えた時に発する、破裂音と同じだった。
瞬間、バッターボックスを中心に、巨大な爆発がおこった。大地は綺麗な球状にめり込み、人、物、全ては衝撃に吹き飛んだ。
後にこの秘技は「スイング・オブ・アトミックボム」と名付けられ、魚吉がメジャーにて4000本というホームランを打ち立てる原動力となったのであったー。
完