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DQ10で活動中の魚人。 チーム「コスポ・ミ・レイジュ」所属。
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金策。

それはお金に関する策略。

そして策略とは体系的な行動計画目論の事。類語にストラテジー ・ 作戦計画など浮かぶが、アストルティアの世界では敢えてこう呼びたい。それは「戦略」であると。

ゴールドーアストルティアに流通するこの貨幣は、以前まではモンスターからのインプットを基本とし、その流通によって世界経済はバランスされていた。しかし、あるバージョンアップから、この社会の基本構造に、大きな変化が訪れた。「討伐ショック」と歴史的に呼ばれるあの事態。

討伐クエストの到来である。

この討伐クエスト、指定のモンスターを倒すことでゴールドをNPCから得られるというシステム。その金額は高額なものであれば2万ゴールドを超える高額の支給である。そしてこのクエストは、人対人の取引によって、理論的には無尽蔵に拡散できるシステムであった。

社会に流通する貨幣の爆発的な増大。おそらくこのシステムの導入にはモンスターを単純に狩るという作業での集金の価値を落とし、コミュニケーションを必要とするゴールドの流入による、人為的なインフレーションを目的としていたのであろう。このシステムに乗っかるにはある程度のコミュニケーション能力が問われるーそして、社会全体のインフレーション。明らかに目標はコミュニケーション力が無く、モンスターを倒すことによる金策にウェイトを敷いていたRMT業者へのダメージであったと思われる。

この試みは幾ばくか成功しているであろう。ソロでも遊べるドラゴンクエスト、とはやや趣が異なる流れとはなってしまったものの、RMT跋扈による社会の不安定さを阻止するのであれば、大正義として評価されると思われる。しかし、インフレーションが進む社会において、それを生み出したシステムがあるのであれば、そこに乗らざるを得ないという焦りも生じている。この金策はうまい=この金策をやらねばならない、そんな方程式が成り立ちつつあるのだ。

私はしかし、この金策はあまりやってこなかった。
なぜなら、社会に簡単に飲み込まれることなど私の矜持が許さなかったのだ。例え荒れ狂う嵐があろうとも、その嵐に真っ向に立ち向かうこと。傘はこわれ、コートはふきすさび、目の前の視界は濡れた眼鏡で見えなくなろうとも、しかし深くふんばり足を一歩一歩と前に運ぶ。それを私は行いたくて。私は負けたくなかったのだ。それと、インターネット回線が弱いのでメギ1にルーラすると落ちたりしたり行動不能になったりするのでやりたくなかったのだ。正直にいうとそれが理由の9割だったのだー。

しかし、そんなある日、友人ロッソがメギ2に居るのを発見した。

「ロッソ・・・討伐クエやろうとしてるな!!チャンス!便乗しよ!二人分払ってもらお」

と心の中で小躍りしながら話しかけました。

すると、

「全然売れへんねん」


と。えっ!売る側?!売る側?!




まさかの事態到来でした。



1万ゴールドを超える!!超えるクエストがそこに惨然と輝いているではありませんか!!
これ、これは、これは売る側、売る側になれる!

友人がこの金策で一日で大もうけしたとかなんとか聞いた覚えがあります。現資金11万ゴールド(借金はカウントしない)の俺に、僥倖訪れし!!やるしかない!討伐クエ売るしか無い!!!






さて金策の始まりです。しかし私は浮かれすぎず、気づいていました。
この金策が一筋縄ではいかないってことを。





私は既に友人プランがこの金策に挑んだ記事を確認しており、その顛末を知っていたのです。
この記事です。

へんじがないただのしかばねになるブログ 
高額討伐依頼






そう、リアルでは経済的な資格を持っているらしいくらいのリアル経済王プランがこのアストルティアでは轟沈していたのです。あいつほどの男が辛酸なめ大地にひれ伏したこの金策・・・生き馬の目を抜くような厳しい世界に違いが有りません。しかし、俺は違う。既に彼の失敗を知っているのです。自分の失敗のみならず、人の失敗すらを次に生かすことが出来るのが、ふふ、イコプなのです。





今ー弔辞のリベンジの始まりです!!



1 ポジショニング

商売における基本的なことに1つに、「どこで売るか」ということがあります。
それは顧客数、ライバルの数、発見のしやすさ。
その全てを満たすポジションを探すのは中々難しいことです。
しかし、私は既に目星がついていました。
ここです。






メギ1 宿屋二階 黒宝箱中。

メギ1という圧倒的激戦区には大人数の顧客が集まります。
その中で埋もれる事無く、分かりやすいポジション宿屋二階。
そのうえでさらにメルクマールたる黒い宝箱中に入り込むことで、まさに全ての条件を備えた好立地が実現するわけです。東京の一等地くらいの好立地。コンビニを立てれば常に行列です。

ろっそはメギ3に行って、「イコッピだれもいない」と言っていました。


2 販売





さて売ります。
価格設定はとても大事ですが、ここは1つ400ゴールドと安めに設定します。
なぜならここはメギ1、この立地。薄利多売が完全に成り立つポジションだからです。
1分で4人との取引をすると仮定して1時間で240人×400ゴールドつまり、96000ゴールドです。時給10万ゴールド。裁縫クラス。やばい何買えばいいんだそわそわがとまらないです。



この間にサーバー3で全く売れなかったロッソが隣にきて俺の商売に乗っかる作戦に出ました。

3 信頼を作る


10分が経過しました。
だれも来ません。おかしいですね。とてもおかしいです。
東京の一等地で誰もこないコンビニなんてあるんでしょうかおかしいですね。
これはおそらく、信頼が足りないということでしょう。
このところゲーム内でも詐欺行為が多いとききます。
顧客は安心と信頼の実績ある販売手のところに行ってしまい、初めて見る名前の販売手のところには行く気にならないのでしょうねわかります。

しかしそんな不安は私が払拭しましょう。安心と信頼を得るための嘘は、優しい嘘なのですから。



「わーそんなに混んでるんだこりゃー安心大人気の商品なんだね俺も買う買う」とこれで殺到すること間違い無しです。やばい仲間に誘うとかどうやってやるんだっけなちょっと練習しとく必要あるかこれとそわそわします。

この間にろっそは全裸になり哀れを誘う作戦にでていました。



4 軌道修正





15分くらい経過してお客ゼロの事態にいくらなんでもおかしいメギ1やでと思い始めたとき、私は気づきました。報酬書いてなかった。そ、そりゃあいくらなんでも誰も来ませんよだって幾らかわからないんですからね!なんだー!この致命的なミスに気づけてよかったー!これで取り戻せるー!ミスに気づいたとき速やかに軌道修正が出来ること、それが出来る男の条件ですよね。


この間にろっそは販売価格を1ゴールドに下げていました。


5 はじめてのお客様





20分が経過したころ。
じーっと目の前にこられた方々がいました。

お、お、お、お、お客ジャー!!!


死んだ魚の目で定型文を打ち続けていた俺に生気が宿ります。
ついに、きた、おれの時代が!!

実はその直前に400ゴールドが高すぎるんじゃないかと思って価格修正しようと思ったのですが、となりでろっそが1ゴールドで俺より高い依頼を売ってるのに誰もきてないことを考えると1ゴールドでも高いのか、ええいもうこうなったら「400ゴールドあげます」と最終奥義逆転の発想で勝負に出たところでした。いいですよ!いい!お客さんが来てくれるなら俺のゴールドくらいもっていけい!!!ハァーハッハッハッハーっワイは神にナルンヤー!!!




この後ろっそは「貫徹で働いてきて5時間後に仕事始まるのに未だ寝てない」と言い残してどっかに消えていきました。

6 戦果

30分を超える長い戦いが終わりました。
トレードいただいた顧客、3名。

1人目、400ゴールドあげて、400ゴールドいただきました。
2、3人目、800ゴールドあげて、1601ゴールドいただきました。

総収益 +801ゴールド。



ええ、黒字です。黒字なんですよ。
400ゴールドあげるシステムにしたところで赤字を覚悟しましたが。アストルティアは暖かい。私が上げようとしても、それをそのまま受けとる方はいなかったのです。
商売は利益じゃない。それはお金という媒体を通じたー心の触れ合い。愛なのです。

この金策を通して私はそれに気づくことができた。

ーそれはお金よりも、とても大切な何かー




=完=


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購入して頂いたフフーさん、ウニさん!ありがとうございました!
討伐クエがんばってくださいねえ!!



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